機械式時計において、「ゼンマイ」というものは、

機械を動かすための動力源であり、

クォーツ時計に例えれば、電池の様なものです。

ゼンマイが切れてしまえば、機械式時計は時を刻むどころか、

動く事さえも出来なくなります。

『ゼンマイ切れ』というのは、機械式時計において最も身近で、

最もポピュラーな故障の症例の一つです。

ゼンマイには種類があります。

まず、手巻き時計用のゼンマイ

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ゼンマイの端に「ひっかけ」があり、

香箱用の溝に引っかかり“巻き止まる”様に作られています。

手巻き時計のゼンマイに起こる故障(ゼンマイ切れ)の時は、

この「ひっかけ」が取れてしまっているケースです。

巻き止まっても、巻き続けようとしてしまったためおきるものです。

 

自動巻き時計のゼンマイ

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自動巻用のゼンマイには、

「スリッピング・アタッチメント」という安全装置が取り付けられています。

ゼンマイが十分に巻き上げられると、その安全装置が内壁をスリップして、ゼンマイにかかる過度の力を逃し、それ以上の巻き上げが出来ないようにしてくれます。

リューズを巻いても巻いても空回りする。

巻いて少し動くけど、すぐ止まってしまうなどの症状の時は、

ゼンマイが切れてしまっているかもしれません。

ゼンマイは消耗品。

長い間切れないこともありますし、

一方で買ったばかりの新品なのに切れてしまうこともあります。

ゼンマイ交換には必ずオーバーホールがセットで付いてきます。

当工房でオーバーホールを依頼してくださった方には、

ご依頼から2年以内であればゼンマイ交換だけでも承ります。(交換工賃込み)

ぜひ、ご利用ください。

 

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